후리가나로 읽는 일본 고전
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みやもとむさし
宮本武蔵(一)
吉川 英治
吉川 英治의 宮本武蔵(一)(みやもとむさし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 231,525자 · 463화면
よもぎの寮
と書いてある行燈をながめ、すこし曲っているナとまた掛け直してやる。家庭ではおそろしく不精でやかましやの男が、色街へ来ると、案外親切で小まめで、自分で窓の戸をあけたり、敷物を出したり、働きたがる男というものはよくあるものだ。
「やはりここは落着く」
清十郎は、坐るとすぐいった。
「ずんと、静かだ」
「開けましょうか」
藤次は、もう働く。
せまい縁に、欄がついている。欄の下には、高瀬川の水がせせらいでいた。三条の小橋から南は、瑞泉院のひろい境内と、暗い寺町と、そして茅原だった。まだ世人の頭に生々しい記憶のある殺生関白秀次とその妾や子たちを斬った悪逆塚も、ついそのあたりに近いのである。
「はやく、女でも来ぬと、静かすぎますな。……他に今夜は客もないらしいのに、お甲のやつ、何をしているのか、まだ、茶も来ない」
しないでもよい気働きがやたらに出て来て、坐っていられない性とみえる。茶でも催促に行こうというのか、のこのこ奥へ通う細廊下へ出てゆくと、
「あら」
出会いがしらに、蒔絵の盆を持った鈴の音がした。少女である。鈴は、その袂の袖口で鳴るのだった。
「よう、朱実か」