일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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みやもとむさし

宮本武蔵(一)

吉川 英治

吉川 英治의 宮本武蔵(一)(みやもとむさし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 231,525자 · 463화면

아오조라 문고

この一国

一

神戸の庄柳生谷といっている。

その柳生谷は、山村とよぶには、どこか人智の光があり、家居風俗にも整いがあった。といって、町と見るには、戸数が少なくて、浮華な色がちっともない。中国の蜀へ通う途中にでもありそうな「山市」といった趣の土地である。

この山市のまん中に、土民が「お館」と仰ぐ大きな住居があって、ここの文化も、領民の安心も、すべての中心が、その古い砦の形式を持った石垣の家にあった。そして領民は千年の昔から住み、領主も、平の将門が乱をなした大昔の頃からここに住んで、微かながら土民の上に文化を布き、弓矢の蔵を持っていた土豪である。

そしてこの地方四箇の庄を、祖先の地、自分たちの郷土として血をもって愛護していた。どんな戦禍があっても、領主と民とが迷子にはならなかった。

関ヶ原の戦後、すぐ近い奈良の町は、あのとおり浮浪人に占領され、浮浪人の運びこんだ悪文化に風靡されて、七堂伽藍の法燈も荒れわびてしまったが、この柳生谷から笠置地方には、そんな不逞分子はさがしても入り込んで来ていない。

その一例を見ても、いかにこの辺の郷土がそんな不純を入れない気風と制度を持っているかが窺えるのである。