후리가나로 읽는 일본 고전
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みやもとむさし
宮本武蔵(一)
吉川 英治
吉川 英治의 宮本武蔵(一)(みやもとむさし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 231,525자 · 463화면
八
びっくりして彼女が泣き出しているというのに、武蔵は、それを宥めようとはせず、自分のした切り口と元の切り口と、二つの枝を両手に取って、
「ウーム……」
じっと、見くらべているのだった。
八
ややあって、武蔵は、
「ア、済まない、済まない」
泣きじゃくっている小茶ちゃんの頭を撫で、心をくだいて、謝ったり、機嫌をとったりして、
「この花は、誰が切って来たのか知らないか」
「もらったの」
「誰に」
「お城の人に」
「小柳生城の家中か」
「いいえ女の人」
「ふウム。……では城内に咲いていた花だの」
「そうだろ」
「悪かった、後でおじさんが菓子を買おう、今度はちょうどよい筈だから、壺へ挿してごらん」
「こう?」
「そうそう、それでよい」
おもしろいおじさんと馴ついていた武蔵が、小茶ちゃんは、刀の光を見てから、急に怖くなったらしい。それがすむとすぐ、部屋に見えなくなった。
武蔵は、床に微笑している芍薬の花よりも、膝の前に落ちている枝の根元七寸程の切れ端へ、まだ眼も心も奪われていた。
その元の切り口は、鋏で剪ったのでもないし、小刀とも思われない。幹は柔軟な芍薬のそれではあるが、やはり相当な腰の刀を用いて切ってあるものと武蔵は見たのである。