후리가나로 읽는 일본 고전
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みやもとむさし
宮本武蔵(一)
吉川 英治
吉川 英治의 宮本武蔵(一)(みやもとむさし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 231,525자 · 463화면
(あれは偽だ)
と、訂正してしまおう?
そして、人さえ見ていなければかまわない、女になんか幾ら弱くなってやっても大したことはない。彼女がここまで自分を慕ってくれた情熱に対して、自分の情熱も示し合おう。抱きしめてもやろう、頬ずりをしてもやろう、涙もふいてやろう。
武蔵は、幾度も、そう考えた。考えるだけの余裕があった。――お通が自分にいったかつての言葉が耳に甦ってくるほど、彼女の真っ直な思慕に対して叛くことが、男性として酷い罪悪のように思われてならない――苦しくてならない。
けれど、そういう気持を、ぎゅっと歯の根で噛んでしまう怖ろしい怺えを武蔵は今しているのだった。そこでは、一人の武蔵が二つの性格に分裂して、
(お通!)
と、呼ぼうとし、
(たわけ)
と、叱咤している。
そのどっちの性格が、先天的なものか後天的なものか、彼自身には固よりわからない。そしてじっと木蔭の中に沈みこんでいる武蔵の眸には、無明の道と、有明の道とが、みだれた頭の裡にも、微かにわかっていた。
お通は、何も知らないのである。門を出て十歩ほど歩み出した。そして、振向くと、城太郎がまた何か門のそばで道草をくっているので、