후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
かきのたね
柿の種
寺田 寅彦
寺田 寅彦의 柿の種(かきのたね)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 70,202자 · 139화면
曙町より(十)
やがて老人は長い杖をついて立ち上がったが、腰は海老のように曲がっていた。
僕はその時なんとなく亡き祖母や母のことを思い出すと同時に、食堂の広い窓から流れ込む明るい初夏の空の光の中に、一抹の透明な感傷のただようのを感じた。
食卓の島々の中をくぐって遠ざかる老人の後ろ姿をながめていたら、「樹静かならんとすれど風やまず……」という、あの小学読本で教わった対句がふいと想い出された。
参らせん親は在さぬ新茶哉(昭和七年七月、渋柿)
曙町より(十)
プラタヌスの樹蔭で電車を待っていると、蕎麦の出前を持った若い娘が、電柱に寄せかけてあった自転車を車道へ引き出した。
右の手は出前の盆を高くさし上げたまま、左の手をハンドルにかけ、左の足をペダルに掛けて、つっと車を乗り出すと同時にからだを宙に浮かせ、右脚を軽く上げてサドルに腰をかけようとしたが、軽い風が水色模様の浴衣の裾を吹いて、その端が危うくサドルに引っかかりそうになった。
まっ白な脛がちらりと見えた。
女は少しも騒がないで、巧みに車のつりあいを取りながら、静かに右脚をもう一遍地面に下ろした。
そうして、二度目には、ひらりと軽く乗り移ると同時に、車輪は静かにすべるように動きだした。