후리가나로 읽는 일본 고전
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いきふどう
橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇
橘 外男
橘 外男의 橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇(いきふどう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 198,400자 · 387화면
灯を翳して迎えに出ている番頭に連れられるまま、駅前の丸源という三階建のこの辺としてはかなりの宿屋に案内せられた。
ともかくひと風呂暖まって、丹前に寛ぎながら、夕餉の膳を囲んでゆっくりと飲みはじめたのであったが、こんな辺陬な駅への区間列車なぞはこれでおしまいだったのであろう。機関車の入れ換え作業でもしているのか、機関庫と覚しいあたりからは蒸気を吐き出す音と一緒に鈍い汽笛の響きが、雪を孕んで寂然とした夜の厚い空気を顫わせて、いかにも雪深い田舎の停車場らしい趣を伝えてきた。
そんな空気の中で私と君太郎とは、さっき女中の焚き付けて行ったストーヴにどんどん薪を抛り込みながら、炬燵の上で熱いやつを酌み交していたが、もう十日の余もこうして場所を換えては飲み汽車の中では飲みして酒に爛れ切った喉には今更変った話があるというでもなければ酒の味が旨いというのでもなく、いい加減に切り上げて、各々床に潜り込んでしまった。そしてさあ、時間にしてどのくらいも経った頃であったろうか。
二
ふと私は、ただならぬ表の騒がしさに夢を破られて、がばと跳ね起きた。沈々と更け行く凍てついた雪の街上を駈け抜ける人の跫音、金切り声で泣き叫ぶ声、戸外からは容易ならぬ気色を伝えてくる。