일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

ja-reading.com

후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

えどさんごくし

江戸三国志

吉川 英治

吉川 英治의 江戸三国志(えどさんごくし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 577,271자 · 1141화면

아오조라 문고

そして、ムシャムシャと食物を咀嚼するうるさい音です。無論ひとりや二人とは思われません。うるさいと思うくらいですからそれはどれほどな数の集合だか、ちょッと想像もつかないのです。

それから、これと同じ事件は、約十二時間目ぐらいに一回ずつくり返されました。墓場の空から丸い光線がボヤッとさして来ること、途端に何か落ちてくる事、そしてすぐ暗くなること、妙な空気が動揺しだすこと、うるさい咀嚼がはじまること、寸分もたがわぬ約束の履行でありました。

初めは、なんだろうと驚いて、すくみ込んでいた雲霧も四ツ目屋も、その三回目からうごめくものの一つとなって、手にさわった物を無考えに口へ押しこんでおりました。

十二時間目ぐらいに一回ずつ上から落ちて来るのは食物です。食物はまず目と鼻の感覚に訴えてはじめて味覚の乗りだすものですが、その目が用をなさないので、何を与えられているのか分らない。

想像するに、それは切支丹村の切支丹族たちが、食べあました残物かも知れません。山の会堂の祭壇に供えたあとの物や、ヨハンの台所の料理クズなどもあるかも知れません。

――何しろ、それによって生ける墓場にうごめく者が、ここには雲霧、四ツ目屋ふたりのほかに、なお幾十人居るのだかわからない。