일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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みやもとむさし

宮本武蔵

吉川 英治

吉川 英治의 宮本武蔵(みやもとむさし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 185,809자 · 369화면

아오조라 문고

関ヶ原の戦の直前に、この城は西軍の浮田勢と島津勢に攻められて、その増田廓や大蔵廓や、また諸所の塁濠などもかなり破壊されたものだったが、今では、太閤時代の旧観にさらに鉄壁の威厳を加えて、一衣帯水の大坂城を睥睨していた。

今――武者修行が熱心に写している見取図をのぞくと、彼は、いつの折かに、その城のうしろをおおっている大亀谷や伏見山からもこの城地を俯瞰して、べつに一面の搦手図を写しているらしく、いかにも精密なものが出来かかっている。

「……あっ」

又八が、そういった時には、写図に一心になっている編笠のうしろへ、工事課役の大名の臣か、伏見の直臣かわからないが、草鞋ばきで、太刀を革紐で背なかに負うた半具足の侍が、武者修行の気のつくまで、黙って立っていたのだった。

――すまないことをした。又八は正直にすまないと思った。けれどもう遅い。石を投げてやっても声をかけてやっても、もう遅い。

そのうちに、武者修行は、汗の襟元へ食いついた馬蠅を手で払う拍子に、

「――あ?」

振り仰いで、驚きの眼をみはった。

工事目付の侍は、その眼をじっと睨め返して、石の上の見取図へだまって具足の手を伸ばした。