일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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みやもとむさし

宮本武蔵

吉川 英治

吉川 英治의 宮本武蔵(みやもとむさし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 185,809자 · 369화면

아오조라 문고

「やっ?」

小次郎は、駈け寄った。その一瞬に、犬の猛っている目標のなんであったかも分ったし、また、必死に声をもって拒闘している女性のすがたも眼に映った。

紙衣蚊帳をかぶって、朱実は今も寝ていたのである。そこへ、猟犬の眼に見つけられた小猿が、窓から飛びこんで来て彼女のうしろへ隠れた。

犬は、小猿を追いつめて来て、朱実へ咬みつきそうにした。

――きゃッ。

と朱実が仰向けに転んだのと、もっと強い獣の悲鳴が、小次郎の足の先から発したのと、殆ど一緒で、間髪の差もなかった。

「――痛いッ、痛いッ」

泣くように、朱実はもがいた。犬の口は、大きく開いて、彼女の左の二の腕を咥えていた。

「くッ、これかッ」

小次郎が、二度目の足で、また犬の脾腹を蹴とばした。けれども、犬は彼の初めの一蹴りでもう死んでいたのであって、さらにまた蹴っても、朱実の腕をくわえている大きな口は離れなかった。

「――離してっ、離してえっ」

もがいている彼女の体の下から、小猿がぴょいと飛び出した。小次郎は、犬の上顎と下顎へ両の手をかけて、

「こいつめ」

ばりっと、膠を剥ぐような音がした。犬の顔は、もう少しで二つになるところでぶらついていた。