후리가나로 읽는 일본 고전
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みやもとむさし
宮本武蔵(一)
吉川 英治
吉川 英治의 宮本武蔵(一)(みやもとむさし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 231,525자 · 463화면
同じ棟の幾間かを隔てて、お通の部屋があったが、そこの障子も今日は閉まったきりであった。納所の僧が、煎じ薬を持って入ったり粥の土鍋を運んで行ったりしていた。
ゆうべあの大雨の中を、お通は寺の者に見つかって無理やりに屋内へ引上げられ、住職からは、さんざん叱言をいわれたりした。そのあげく風邪ぎみの熱を発してきょうは寝たきり頭があがらないでいるということだった。
こよいは、ゆうべの空とは打って変って、月が明るかった。寺の者が寝しずまると、沢庵は、書物に倦いたように、草履を穿いて、外へ出て行った。
「武蔵――」
そう呼ぶと、杉の梢が、高い所ですこし揺れた。
バラバラと露の光が落ちてくる。
「――不憫や、返辞をする元気も失せたのか、武蔵っ、武蔵っ」
すると、すさまじい力で、
「なんだッ! くそ坊主!」
少しも衰えのない武蔵の呶号だった。
「ホ……」
と、見上げ直して、
「声は出るな。そのあんばいではまだ五、六日は持つだろう。時に……腹ぐあいはどうだ」
「雑言は無用、坊主、はやく俺の首を刎ねろ」
「いやいや、うかつに首は斬られない。貴さまのような我武者は、首だけになっても、飛びついて来るおそれがあるからな。