후리가나로 읽는 일본 고전
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みやもとむさし
宮本武蔵(一)
吉川 英治
吉川 英治의 宮本武蔵(一)(みやもとむさし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 231,525자 · 463화면
階下の若い御寮人は、武蔵が泊っているうちは安心だといって一方ならない馳走をするのであった。きのうも今宵も、武蔵は階下でもてなされて、快く酔ったからだを長々と、灯りのない二階の一間に横たえて、思うさま若い手脚をのばしていた。
「残念だ」
またしても、奥蔵院の日観のことばが頭にうかぶ。
自分の剣で打負かした者はみな、たとえそれが半死にさせた者でも、武蔵は次々に泡沫のように頭からその人間を忘れてしまうのであったが、少しでも、自分よりは優れた者――自分が圧倒を感じた者――そういう他人に対しては、いつまでも執着を断つことができない。生き霊のように、その相手に勝つことを忘れることが出来ないのである。
「残念だ」
寝まろびたまま、髪の毛をぎゅっと掴む。どうしたら日観のうえに立つことが出来るか、あの不気味なひとみから何の圧伏も感じない自分になれるだろうか。
きのうも今日も、悶々と、彼はそれから離れることが出来なかった。残念という呟きは、自分へ向っていう呻きであって、人を呪うため息ではない。
時々、彼はまた、
(おれは駄目かな?)
と、自己の才分を疑わざるを得なかった。