후리가나로 읽는 일본 고전
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みやもとむさし
宮本武蔵(一)
吉川 英治
吉川 英治의 宮本武蔵(一)(みやもとむさし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 231,525자 · 463화면
「なに」
意外な面持ちをしたのは、城太郎に立ち向っているその家臣だけでなかった。
「たれのかたきを?」
「おれのかたきをおれが取ったんだ。おととい使いに来た時、この犬めが、おれの顔をこの通りに引っ掻いたから、今夜こそ撃ち殺してやろうと思って、捜していると、あそこの床下に寝ていたから、尋常に勝負をしろと、名乗って戦ったんだ。そしておれが勝ったんだ」
彼は、自分が決して卑怯な決闘をしたのではないということを、顔を赤くして力説するのだった。
しかし、彼を咎めている家臣や、この場のことを重大視している人々は、犬と人間の子の果し合いが問題ではないのである。人々が憂いや怒りをふくむ所以は、この太郎と呼ぶ番犬は、今は江戸表にある主人の但馬守宗矩が、ひどく可愛がっていた犬でもあり、殊に、紀州頼宣公が愛している雷鼓という牝犬の児を、宗矩が所望して育てたという素姓書もある犬なのであった。――それを撃ち殺されたとあっては、不問に付しておくわけにゆかない。禄を食んでいる人間が二名もこの犬の係としてついているのでもある。
今、血相をかえて、城太郎へ向って、背すじを立てている家臣が、即ちその太郎付の侍なのであろう。