후리가나로 읽는 일본 고전
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
吉川 英治의 新・水滸伝(しん・すいこでん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 684,899자 · 1374화면
「……これが、音に聞く二龍山だナ」と、さらに麓へ迫り、その夕べ、どこか一夜の寝場所はないかと、吹き渡る松風の中を、あちこち歩き廻っていた。
すると、とある松の根がたから、突然、
「気をつけろッ。盲か、きさまは」
と、彼の背へ、どなりつけた者がある。
「おや、人間でもいたのか」
と、楊志は振り向いた。
見ると、むっくり起き上がった酒臭い大坊主が、いま楊志の足が、ふと躓いたらしい錫杖を拾い上げて大地にそれを突っ立てていた。
「やい、きりぎりす。なんとかいえ」
「なにっ」
「えらそうに、野太刀なぞ横たえやがって、なんで、いい気持でわが輩が寝ているところを、この大事な禅杖を足蹴にしながら澄ましていくか」
「枯れ木でも踏んだのかと思ったら、坊主の禅杖だったのか。天下の大道に、寝ている馬鹿もねえもんだ」
「ふざけるな。ここは二龍山の木戸の下、めッたな人間が通る場所じゃない。あやまれ」
「あいにく、頭を下げるのは、大ッ嫌いな性分だ。ははん、この乞食坊主、難クセつけて、端た金でもセビろうっていうんだな」
「ほざいたな。乞食坊主かどうか、この錫杖を食らってみろ」
とたんに、一颯の風が楊志のいるところをびゅっと通り抜けた。