후리가나로 읽는 일본 고전
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かきのたね
柿の種
寺田 寅彦
寺田 寅彦의 柿の種(かきのたね)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 70,202자 · 139화면
こんな人はやはりどこかいいところのある人間であろうと思われる。
上野から円タクを雇って深川の清澄公園へ行って見た。アルコウ会という会と、それから某看護婦会との園遊会でにぎわっている。関東震火災の数日後このへんの焼け野を見て歩いたとき、この庭園の周囲の椎かなんかの樹立ちが黒焦げになって、園内は避難民の集落になっていた、その当時の光景を想い出した。あの震災のときにはまだ生まれていなかったような年ごろの子供らがおおぜい遊んでいる。
清洲橋の近くの一銭蒸汽の待合所を目当てに河岸を歩いていたら意外な所に芭蕉庵旧跡と称する小祠に行き当たった。そうしてこの偶然の発見のおかげで自分の今まで描いていた芭蕉庵の夢が一度に消えてしまった。
待合所で船を待っていたら、退屈しているらしい巡査が話しかけた。仏国映画に出るプレジャンという俳優に似た顔をしている。「これから土左衛門が多いですよ」という。七割は自殺者だそうである。新聞には出ないが三原山よりは多いという。
一銭蒸汽の中で丸薬の見本を二粒ずつ船客一同に配っておいてから、そろそろと三百何十粒入りの袋を売りだす女がいた。