후리가나로 읽는 일본 고전
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えどさんごくし
江戸三国志
吉川 英治
吉川 英治의 江戸三国志(えどさんごくし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 577,271자 · 1141화면
市中の初春気分はいうまでもありませんが、江戸城の正年行事は元朝から始まって、登城の大小名の駕は大手の濠端を埋め、松の内の城内は諸礼諸儀式の吉例ずくめで日ごと型どおりな繁忙で暮れている。
「実に何年ぶりでございましょうな」
その厳かな千代田の大玄関に立って、こう珍しげに言ったのは、兄の尾張中納言義通と共に登城した徳川万太郎でありました。
「この江戸城の多門をくぐりましたのは、自分が元服した折に、父に連れられてお目見得に登城いたした以来のことで、実に久しぶりでございますよ」
御三家の登城なので、格式どおり部屋付の表坊主が、すでにそこに控えているのに、まるで往来でも見て歩くような万太郎の放言が、兄の義通にはいちいちハラハラされてたまりません。
松の内の登城ですから、無論式服、熨斗目の裃に長袴、袴の括りは大玄関の板敷へ上がるとすぐに下ろして裾を曳くのが通例でした。
同時に、刀も、大広間溜りの供の者に持たせ置くことになっているので、作法どおり義道は召連れた近侍の手へ、万太郎は連れてきた相良金吾に、自身の脇差を預けて、曳き馴れない長袴を曳いて本丸の奥へ通りました。