轻松读懂日语经典作品
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いやなかんじ
いやな感じ
高見 順
「文学界」1960(昭和35)年1月~1963(昭和38)年5月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 292,113 字 · 587 页
少女を誘惑した若旦那は咎められないで、むしろ少女のほうが非難された。貧しさのゆえである。
彼女は自分で今度は周旋屋へ行って、奉公先を探して家を出て行った。あんまりかんばしくない勤め先のようだったが、それなり彼女は俺の眼から消えたのである。
『青年に訴う』のなかの次のような部分は、そのまま、日本の現実なのだった。大杉栄の古い訳をまたぞろここへ持ち出すのはどうかと思うが、俺の思い出につながる、俺にとっては大きなショックだったそれを、ここにやはり転載したいと思うのである。
「或る日又、諸君は、諸君があれほど愛して讃めていた、あのすばしこい歩きぶり、あの淡泊な処作、あの嬉しそうな話しぶりの、あの可愛い娘の話を聞くであろう。幾年も幾年も貧窮と闘って、彼女は生れ故郷を去って都へと行った。そこでは生存競争が激しいと云う事も、彼女はよく知っていた。それでも彼女は少なくとも正直な生活を送る事は出来ようと思っていたのだ。然るに其の運命がどうであったか、諸君が今知っている通りだ。或る資本家の息子に言いよられて、彼女は其のうまい言葉にだまされて了った。彼女は其の青春の燃えるような情熱を尽して、その男に身を捧げた。