轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

いやなかんじ

いやな感じ

高見 順

「文学界」1960(昭和35)年1月~1963(昭和38)年5月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 292,113 字 · 587 页

青空文庫

そこが外地の面白いところだ」

とうそぶいた砂馬は大分酒が回っていた。

やがてその酔いのせいか、あるいは酔ったふりをしての打ちあけ話で、俺を仲間に抱きこもうとしたのか、砂馬は阿片の話をしだした。表面はきびしい禁煙令が出されている阿片のことだから、ケシの実からの阿片採集や公然と畑でそのケシを栽培することはもちろん禁じられている。それを満州の奥地で密培している。その密培地へは行けなかったとさっきは否定した砂馬が、まるで現場で見て来たような阿片の採集法をこんなふうに俺に語った。

「口で言う分には簡単なものなんだ。ケシの花が落ちた直後の、あのケシ坊主に、鋭利な小刀で浅い傷をうっすらとつけるんだ」

最初は根もとにと砂馬は言って、半周の傷をつける操作を手つきでして見せた。

「この傷口からすぐさま白いヤニが出てくる。そいつを急いで指さきで取って罐に集める。一人は傷をつけ、一人はヤニを取る。これも裸踊りみたいに二人一組――この組を一把刀と呼んでいる。金の払いやなんか、すべてこの一把刀が単位になってるんだ。ところで次の日だが、今度はケシ坊主の反対側に同じような傷をつける。