轻松读懂日语经典作品
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いやなかんじ
いやな感じ
高見 順
「文学界」1960(昭和35)年1月~1963(昭和38)年5月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 292,113 字 · 587 页
女がもし下地っ子としてはちょっと年が行きすぎているという場合、
「銘酒屋に年季奉公しないか」
と周旋屋に言われて、東京を知らない田舎の女が、銘酒屋と言うからお酒の相手でもするのかと思って、女郎奉公よりありがたいとそれに飛びつく。そして、とんでもない相手をさせられる、女郎屋よりもっとひどいところへ売られるのである。淫売屋は銘酒屋と呼ばれていたのだ。
ここの淫売窟には、そんなふうにして悪質の周旋屋の口車に乗せられて、東北の貧農の娘が、淫売をさせられるとは知らないで、買われてきたというのが多かった。いろんな土地を流れ歩いたマクラ芸者がとうとうここへ落ちてきたという、そういったあばずれもいたが、多くは地方から安い金で買われてきた女たちである。
クララのような東京生れは珍しいのだ。どうしてこの女はこんな淫売窟へ売られてきたのだろう。ここをどういうところか、知らないで来たとは思えない。知っていて来たのにちがいないが、どういう事情があってのことだろう。俺はそれを聞きたいと思ったが、聞きたいだけにかえって聞けなかった。そしてクララのほうで、
「兄さんは、なんの商売?」