轻松读懂日语经典作品
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いやなかんじ
いやな感じ
高見 順
「文学界」1960(昭和35)年1月~1963(昭和38)年5月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 292,113 字 · 587 页
だが、しょうことなしにヒラメ(新聞)をひろげると、帆住博士の逝去が、かなりのスペースを取って大きく報道してあった。俺は俺にはなんの関係もないお偉方のことだと、眼をすぐ他の記事に移した。
気がつくと、俺は俺の膝を小刻みに動かして、貧乏ゆすりをしていた。いらいらしていると知らされたのも癪だったが、俺の殺した矢萩のくせが俺にのり移ったみたいなのも不愉快だった。
衝立の向うの部屋から、支局の記者たちの会話が聞えてきた。聞くともなく聞いていると、内閣改造のうわさがでていた。
「尾垣大将が外務大臣になるかもしれん」
と記者の一人が言った。
風巻が来た。俺を見ると、
(いやな奴がいる)
といった顔をした。今までの風巻とは勝手がちがう。しかしそれは当然とも思える。
「ちょっと待って下さい」
と風巻は言って、支局の人たちと何かひそひそ話をはじめた。やがてその衝立の向うから戻ってきて、
「コーヒーでも飲みに行きましょう」
と俺を外へ連れ出した。ケムったがっているなと俺は感じた。ビルの一階の喫茶店へ行くと風巻は、
「上海の友人がつかまった」
まごまごしてると、自分に累が及ぶかもしれないから、前線にもう出ると言った。