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イデオロギーがいろん
イデオロギー概論
戸坂 潤
第四章 文化社会学の批判「文化社会学」同文館、1932(昭和7)年4月5日<br>第五章 知識社会学の批判「思想 第101~103号」1930(昭和5)年7月28日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 162,000 字 · 316 页
こうしたものは所謂目的論に外ならないが、目的論にも彼によれば二つのものを区別しなければならない。第一は、事物の時間上の発展の予定された可能的運命と実現する現実の運命とが一致している場合で、静的目的論であり、第二は之に反して、この可能的運命が現実的運命と一つではなく、前者の諸可能性の内からどれか一つの可能性だけが一種の偶然性を以て選択されて実現される場合である。之が本当の――動的な――目的論だと考えられる。機械のようなものは一定の目的の下に構成されているから合目的的に運動することは間違いないが、その運動には何の偶然性もあり得ないから、その目的論は静的なものにしか過ぎない。生物に固有なものは之に反して動的目的論である、とそう彼は主張する。
だから生物には機械的な因果の系列の外に、之と並んで、エンテレヒー(Entelechie)と名づけられる運動の決定要因がなければならず、生物はこの要因によって、他のものから区別された固有法則を持つ処の自律性を示すのである。生命の固有法則性(Eigengesetzlichkeit)とは之である。
だが生命のこの新生気論的説明は、真の機械的説明とは少しも矛盾しない、とドリーシュは主張する。