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イデオロギーがいろん

イデオロギー概論

戸坂 潤

第四章 文化社会学の批判「文化社会学」同文館、1932(昭和7)年4月5日<br>第五章 知識社会学の批判「思想 第101~103号」1930(昭和5)年7月28日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 162,000 字 · 316 页

青空文庫

第五章 知識社会学の批判

一

それはドイツ古典哲学の終焉の後に、社会学という保護色の下に今日まで生きのびた、落胤である(アルフレッド・ヴェーバーの歴史主義的伝統に於ける文化社会学は、この点を最も好く代表していはしなかったか)。それは云わば一つの――尤もカルヴィニズム運動などに較べるべくもなく小規模ではあるが――資本主義の精神だったのである。だから夫は今日マルクス主義的イデオロギー論と、同じ戦野に於て正面的に対峙せざるを得ない歴史的宿命を有っている。で文化社会学は今や、資本主義のこの「精神」を、即ち又文化を、その必然的な衰亡から救済するために、或いはマルクス主義と一戦を交えようとし、或いはそうでなければマルクス主義と妥協しようとする(マックス・シェーラーの文化社会学乃至知識社会学は前者であり、エミール・レーデラーの文化社会学などは後者である)。――かくて、わが「文化社会学」は、今や当然なことながら、ブルジョア観念論一般と共に、その行動と運命とを頒たねばならないだろう。「文化社会学」の終る処に、真の文化社会学が始まるのである。

第五章 知識社会学の批判

一

「知識社会学」は文化社会学の一つの――併し最も主なる――部門である。