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イデオロギーがいろん

イデオロギー概論

戸坂 潤

第四章 文化社会学の批判「文化社会学」同文館、1932(昭和7)年4月5日<br>第五章 知識社会学の批判「思想 第101~103号」1930(昭和5)年7月28日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 162,000 字 · 316 页

青空文庫

三

そこで取り扱われた文化の概念は、外でもない、ドイツ民族精神の概念によって貫かれている。

* だからヴェーバーは当然、自然主義的・唯物論的・歴史観を呪わざるを得ない。彼はE・トレルチの、精神と自然との――公平な――二元論にさえ反対する。唯物史観に於ける社会の上部構造などという範疇は――この言葉はM・シェーラーさえが使っているが(後を見よ)――文化社会学の傍あたりへさえ寄ってはならない(Ideen, S. 27―8)。

三

さてこうした性格を固有している所謂「文化社会学」の主張を、例えばマルクス主義的文化理論乃至社会理論の成果と、直接に対決させて見ることは、可なり野暮なことだろう。吾々は別な途を択ぼう。

ドイツ民族精神の哲学は、或る意味に於て、すでにヘーゲルを以て終っている。ヘーゲル以後ドイツ民族的「精神」の正面的な・体系的な・無条件な肯定の哲学――(今の場合の)社会学ではない――はもはや見ることが出来ない。その後に見られるものは高々、超歴史的な単に一般的な範疇として理解された限りの、イデーとか「文化」とか「精神」だけであると云って好いだろう。そしてヘーゲルの「精神」