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イデオロギーがいろん

イデオロギー概論

戸坂 潤

第四章 文化社会学の批判「文化社会学」同文館、1932(昭和7)年4月5日<br>第五章 知識社会学の批判「思想 第101~103号」1930(昭和5)年7月28日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 162,000 字 · 316 页

青空文庫

――文化の世界は普遍妥当的・必然的・な客観界ではない、実際それは文明とは異って、人間の物質生活の目的に役立つような合目的性も実用性も有っていない。それは却って反目的的でさえあることが出来る。そこでは何の技術手段も提供されない、夫は単に、感情の象徴が夫々異った配列に於て並存している処の世界に過ぎないのだ、とそうヴェーバーは主張する*。

* 以上は Prinzipielles, S. 22, 25, 28, 29, ……及び Ideen, S. 34, 40, 42, 46, 54, ……を見よ。

もはや読者は気付いただろう、アルフレッド・ヴェーバーによる文化の概念が、夫が文明の概念から区別されることによって、まず第一に、如何に審美的――又ロマン派的――性格を与えられたかを。文化とは外でもない、感情による象徴的影像の外ではないのである。それは生物的生命の存続などにとっては過剰物である、否それだけではない、吾々が生活の全形式を、生活の全根本原則を、そのためには犠牲にしても構わないような、何か高貴的な芸術作品の如きものなのである。実際彼によれば、文化の内容には二つの側面しかない、人格が世界を自己の内に取り入れるという側面と、反対に人格が世界形象の統一を構成するという側面と。