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イデオロギーがいろん
イデオロギー概論
戸坂 潤
第四章 文化社会学の批判「文化社会学」同文館、1932(昭和7)年4月5日<br>第五章 知識社会学の批判「思想 第101~103号」1930(昭和5)年7月28日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 162,000 字 · 316 页
――今前者に就いては、人間的衝動の根柢理論として実在社会学(Realsoziologie)が成り立ち、之に反して後者に就いて、精神の理論として成り立つものが、とりも直さず、彼の文化社会学(Kultursoziologie)なのである*。
* M. Scheler, Probleme einer Soziologie des Wissens (in “Versuche zu einer Soziologie des Wissens”)(之は Wissensformen und die Gesellschaft に含まれている)S. 36 ――なおシェーラーの知識社会学はこの文化社会学の一部分である。
かくて衝動は、人間生活の下部構造に相当し、之に反して精神は、その上部構造に相当する。と云うのは、前者は――E・フッセルルの現象学的術語を使えば――基底(Fundament)であり、そして後者が之によって基底づけられた(fundiert)ものに外ならぬ、と云うのである。衝動は、その現象学的構造・本質法則から云って、精神に先立つ。このことは併し、シェーラーに特有な現象学の方法に従えば、決して、単に静止的・超時間的な本質関係を意味するだけではない、衝動と精神との上下のこの階層関係は、社会の歴史的発展に際しても亦行われる