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イデオロギーがいろん

イデオロギー概論

戸坂 潤

第四章 文化社会学の批判「文化社会学」同文館、1932(昭和7)年4月5日<br>第五章 知識社会学の批判「思想 第101~103号」1930(昭和5)年7月28日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 162,000 字 · 316 页

青空文庫

ない*。宗教に於ける指導者は僧侶、形而上学では賢者、科学では研究家。そして宗教は教会・宗派・信徒団に於て、形而上学は古代的な意味での学校に於て、科学は知識の共和国・アカデミーに於て、初めて存在することが出来る、と考えられる。科学の研究家はそして、哲人(賢者)のようには、全体的な・終結した・体系を与えようとは欲しない、彼はただ、科学という無限の過程を、どこかの一点で進行せしめれば好い**。科学は、その特定の内容が普遍史的発展の或る特定の一点に於てのみ通達され得るように、そういうように、「累積的な前進」をなす。形而上学は――そして宗教も亦――然るに、之に反して、夫々の条件に於て、一応の完成をもつことが出来る、諸々の形而上学は、一定数の諸類型のどれかに帰属することによって、一応の完備を持つことが出来る、それが「範疇的構造」を以て働くことが出来る所以である***。そうシェーラーは考える。

* M. Scheler, Probleme einer Soziologie des Wissens. (Versuch zu einer Soziologie des Wissens, S. 55.) ――この論文は一つの重大な増補と共に、後に、Die Wissensformen und die Gesellschaft に