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イデオロギーがいろん

イデオロギー概論

戸坂 潤

第四章 文化社会学の批判「文化社会学」同文館、1932(昭和7)年4月5日<br>第五章 知識社会学の批判「思想 第101~103号」1930(昭和5)年7月28日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 162,000 字 · 316 页

青空文庫

四

一体人々は大衆という概念を勝手にルーズに用いるのではなく充分に科学的に用いなければならぬ*。それはプロレタリア階級に組織された又はされるべき民衆を意味すべきものである。大衆化とはだから外でもない、プロレタリアの組織化に外ならない。プロレタリア・ジャーナリズムとは、ただこの意味だけに於ける大衆化だったのである。――この大衆化の進み行く先端にそして、プロレタリア・アカデミズムも亦横たわるだろう、その暁にはアカデミズムとジャーナリズムとが、初めて本来の正常な有機的連関に、現実的に到着するだろうと考えられる。

* 拙著『イデオロギーの論理学』の内の「科学の大衆性」〔本巻所収〕の項を参照。人々はジャーナリズムを問題にしつつ往々大衆の概念に触れるが、ジャーナリズムの概念が理論的に分析して用いられていないと同じく、大衆という言葉も全く個人的な思い付きから意味を与えられているに過ぎない場合が多い。

四

イデオロギーの社会学として、少くとも吾々は一応、以上のようなジャーナリズム=アカデミズムの対立と連関とを指摘出来たが、元々この「社会学」は、それ自身だけで独立な根拠を持てるのではなくて、その根柢が、かのイデオロギーの論理学に、何かの仕方で結び付かなければならない筈であった――前を見よ。