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イデオロギーがいろん
イデオロギー概論
戸坂 潤
第四章 文化社会学の批判「文化社会学」同文館、1932(昭和7)年4月5日<br>第五章 知識社会学の批判「思想 第101~103号」1930(昭和5)年7月28日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 162,000 字 · 316 页
第三章 諸科学のイデオロギー論
一
イデオロギー論はかくて要するに科学的な文化批判をその課題とする。そこで文化社会学やその一部分としての知識社会学或いは社会心理学を、之と比較し、之等を批判することによってイデオロギー論自身を具体化せねばならない――夫も亦後に吾々は見るだろう(第二部)。
第三章 諸科学のイデオロギー論
一
イデオロギー論にとっては一切の文化が、その科学的批判の対象である。一切の文化はその本質に於てイデオロギーでなければならないからである。併し之まで一般に文化の批判と呼ばれていたもの――その代表的なものは批判主義の哲学である――と、イデオロギー論とは無論一つではあり得ない。一体批判主義の一般的特色は何であったか。
ドイツ観念哲学の用語例に従うならば、哲学は形而上学と認識論との二つの部門に少くとも分けられる。吾々は今は、形而上学という概念を弁証法に対立させて用いなければならない理由があるので、そこでは形而上学という概念はおのずから又別な規定を持って来ているのであるが、それは兎に角として、哲学は一応この二つの部分に分けられるとそう近代ドイツ観念論者は考える。処が当然なことであるが、この二つのものは単に二つの部門であるばかりではなく、時代々々によってそのどれか一つが他方のものに対して支配的な位置を占める。