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ちょうさきかん
中井正一評論集
中井 正一
中井正一『中井正一評論集』。同一底本的分册已合并为一书。收入:調査機関、図書館に生きる道、図書館の未来像、二十世紀の頂における図書館の意味、脱出と回帰、探偵小説の芸術性、芸術の人間学的考察、美学入門、絵画の不安、スポーツの美的要素。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 129,229 字 · 256 页
2 知・情・意の三分説の歴史
これに対して、ギリシャの「技術」「模倣」「普遍的実在」の美学論の関心は、ギリシャ時代とは、すっかり異なった意味で、再び、私たちの反省しなければならないこととなっているかと思われるのである。
2 知・情・意の三分説の歴史
さきにのべたような「天才」と「独創」と「唯美」、「放恣」と「孤立」と「非真実」に陥るにいたる理論のよってもって立つのは、それが「感情のアプリオリ」の世界であり、知識と、道徳から独立するという考えかたを前提としているのである。
一般に精神現象は三分されて、知情意の三つのものと近代哲学は考えた。この分類が、一応正しいものと認められることによって、芸術の領域は「感情」の自律の国であって、理論および道徳の世界とは別の王国であると考えること、すなわち近代的芸術論も正しいとされるのである。しかし、もしこの分類が正当さを欠きはじめると、精神の分析に大きな混乱を起してくる。ことに、感情および芸術の立場は、知識および道徳の二つの中間者として、二つのものを連結する結紐として、その体系を完成していた。もしこの三分説が動揺するとするならば、芸術学そのものの体系は根底から動揺するということになるのである。