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ちょうさきかん

中井正一評論集

中井 正一

中井正一『中井正一評論集』。同一底本的分册已合并为一书。收入:調査機関、図書館に生きる道、図書館の未来像、二十世紀の頂における図書館の意味、脱出と回帰、探偵小説の芸術性、芸術の人間学的考察、美学入門、絵画の不安、スポーツの美的要素。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 129,229 字 · 256 页

青空文庫

そしてハイデッガーにおいて欠乏を表示すること(zeigen)が Zeug(道具)となるというふうに考えられた実存論的な構成は、デュウイではもっと集団人的な組織のしかたとなって Instrumentalism(道具主義)となって、はるかにさきのほうを進んでいくのである。

デュウイの芸術論は、素材経験の中の行動がみずからあるべき調子に均衡を保っている時、予期しない無意識の中にその完全な充ちたりたものを感ずることがある。この時、諸関係の有機的な共通な媒介(medium......organic means of communication)の上に新しい経験があらわれでる。これがすなわち芸術的経験であると考えるのである。この場合、常に媒介は人と物、人と人、集団と組織としての関係構造において同質のものとしての融合であるという考えかたの上になりたっている。

ハイデッガーの立場では、僅かに一方からはルカッチが集団人的な実存の世界に入ろうとし、また道具の問題ではシュピーゲルベルグが今ごろよく建てられているような類型家屋 Typenhaus というような技術的な面へまで考えをおよぼそうと試みたが、しかしこれらの考えかたは、ついにまだ個人の存在の実存を乗り越えてしまうにはいたらなかった。