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ちょうさきかん

中井正一評論集

中井 正一

中井正一『中井正一評論集』。同一底本的分册已合并为一书。收入:調査機関、図書館に生きる道、図書館の未来像、二十世紀の頂における図書館の意味、脱出と回帰、探偵小説の芸術性、芸術の人間学的考察、美学入門、絵画の不安、スポーツの美的要素。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 129,229 字 · 256 页

青空文庫

と血みどろな闘を開始するからである。

リップスはすでに忍苦の快感を考察している。「忍苦」は「行為」に対立して、後者の能動的なるに反して、前者は受動的である。この苦痛を感ずる意味での受動的なこの忍苦は、その苦しみを耐え、持続し、抵抗し、さらに打破して耐切るときは、それは能動的なる行為自身の内面の、その中のさらに深い能動者、すなわち「行為の中の行為」としての忍苦 Erleiden にまで到りつくす。そしてこの忍苦は、弛緩、無気力、柔弱なるものの享受できないところの健全と弾力と興奮性のもつ特権であるという。

この疲労の痛苦、すなわち、神経組織の計量的報告を超えて、肉体があらゆる抵抗要素をあげて、これに対立するところの「血液をもってせられたる構成」は、人間の「生きていることを感ずる」意味で、最も深刻なるものといわるべきであろう。

それは疲労の重力の中に立上りゆく血をもってせられたる建築である。重力が加速度のシュパヌングである意味で、すなわち自らの動きが自らの抵抗を生み出す意味において、自我は、自我の内面に受動としての自我を発見する。そして、それと永遠なる闘争をなすべく運命づけられていることを人の多くの哲学は教える。