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ちょうさきかん

中井正一評論集

中井 正一

中井正一『中井正一評論集』。同一底本的分册已合并为一书。收入:調査機関、図書館に生きる道、図書館の未来像、二十世紀の頂における図書館の意味、脱出と回帰、探偵小説の芸術性、芸術の人間学的考察、美学入門、絵画の不安、スポーツの美的要素。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 129,229 字 · 256 页

青空文庫

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オスカー・ベッカーが「直観的空間のアプリオリ的構造」なる論文において、空間の次元性を純粋人間的物理学の上に構成した。かかる試みは芸術にとっては、まことに貴重である。この考えかたは日本語の空間的構成においてもまた可能と思われる。例えば間、まあい、間にあう(時間的意味にも社会的有用性の意味にも)、間がぬける、間ぎわ、なか間、ま男、しま、島、州、縞(住むま)、間ちがい、へ間、とん間、欄間、居間等々のごとく、間は空間を基調として、時間、社会、芸術などの領域においても一様に一方向緊張性を意味する。ベッカーの第一次元構成の基調である Gerichtigkeit auf Etwas「何ものかに向うところの」存在的空間構成もまた、かかる意味をもっている。彼のいう第二次元空間構成 Deviations-Mannigfaltigkeit 転向集合は日本語でいうならば、「ところが」「ところで」の場合におけるところに相当するとも考えられる。

もしかかる生命的空間が真に構成さるるとするならば、芸術の領域における人間学的考察は大いなる飛躍をもつであろう。空間の中に生があるのではなくして、生の中に空間が涵ることを意味する。