轻松读懂日语经典作品
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かちうんまけうん
勝ち運負け運
佐々木 邦
「キング」大日本雄辯會講談社、1934(昭和9)年1月~12月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 119,262 字 · 243 页
と丸尾さんは議長格だ。
「合点々々」
「御自分のことゝ違いますから、御信用があります」
「変なことは言いっこなし」
「ハッハヽヽ」
「ところで市※さん、お宅の御両親の方はどうなっているんですか?」
と高野君が訊いた。菊太郎君の落ちつかない様子で疑問を起したのらしい。
「流石に米喜の高野君です」
「はあ?」
「お目が利いています」
「洒落ですか?」
「いや、実は未だちっとも耳に入れてないんです」
と市※の菊太郎君は頭を掻いた。
「何うもそうだろうと思いました」
「言い出し難いんです」
「御両親の御同意が根本でしょう。これは未だ橋渡しなんてことじゃありません」
「斯ういう好い候補者があるからっと、一つあなたからお勧め願いたいんですが」
「さあ」
「先方が先方ですから、異存は申しますまい」
「丸尾君、これは何うしたものだろう?」
と高野君は持て余した。
「これは若旦那、差詰めあなたがお気を利かして差上げるんですな」
と丸尾さんは高野君に答えずに、僕の方へ向き直った。
「僕が市岡君のお父さんを説くんですか?」
「へい。初めから御存じのことですから、あなたが一番御適任です」
「日出男君は適任過ぎて困るんです。