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ちきゅうとうなん
地球盗難
海野 十三
「ラヂオ科学」1936(昭和11)年
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 84,072 字 · 168 页
丁度そのときだった。
ジリジリジリジリジリン。
と、けたたましいベルの音が、室の一隅から起った。博士がハッと振りかえってみると、隅のパネルの上に、赤いパイロットランプが、盛んに点滅している。……
「ああ、……丁度、通信の時刻がきたんだナ」
博士は呟くようにいうと、オメガ光線のところを離れて、パネルのところへ近づいた。博士はしばらくガチャガチャとやっていたが、やがて博士の話し声が聞えてきた。
「ああ、辻川博士です。そっちはどうかネ?」
と云った言語は、意外にも日本語ではなくそれは世界語の称あるエスペラント語だった。
「そうか。ちょっと待ってくれたまえ。SS五〇一が四ポイント六八か。……SS五〇二が四ポイント七九か。……」
博士は何か細かい数字を盛んに筆記した。
「よし、ありがとう。……こっちも今夜は可なり強勢なんだ。全体として、三倍ちかくになっているから愕くよ。つまりSS五〇一がやっぱり四ポイント九〇、五〇二が五ポイント一八、……」
しばらくは、博士が何かわからぬ沢山の数字を喋る声が聞えた。
「……この数字は、いよいよ僕の仮説の正しいことを証拠だてるものだと思う。