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ちきゅうとうなん
地球盗難
海野 十三
「ラヂオ科学」1936(昭和11)年
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 84,072 字 · 168 页
砲弾の行方
長い地下道を千メートルぢかくも行ったころ、通路は急に広くなった。見廻すと、そこは倉庫らしく、大きな鉄扉が六つほど並んで居り、その上には1とか2とか、いちいち番号がうってあった。何を入れてある倉庫だろう?
博士は一人先に立って、鉄扉4の前に行った。そしてなにかガチャガチャやっていたと思うと、鉄扉はしずかに左右に開きはじめた。そして中から現れてきたものは何だったであろうか。――大きな爆弾のような恰好をしたものがギッシリ填っていた。だがそれは爆弾ではなかった。ロケットB18号――と、鋼鉄の上に白いエナメルでもって書き綴られていた。
ああロケット。なぜ佐々はロケット室の前に引張って来られたのであろうか。
砲弾の行方
大隅学士ほど、未来を粗末にしない人物も、まず少いであろう。
彼は手と足とを緊縛した皮帯の間から外すことに、なおも熱心だった。そのおかげか、まず右足が皮帯の間からズルズルと抜けた。すると左足の方がまた緩みはじめて、これもズルズルと抜くことができた。こんどは両手だがこの方はなかなか頑丈だ。そこで彼は尻をウンと高くあげて、下半身を振った。それはチョッキの間に入っているナイフを出そうという計画であった。