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てんのう
天皇
蜷川 新
誰が日本民族の主人であるか
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 136,036 字 · 269 页
第一次世界大戦のさいにも、日本の軍人はすべてドイツの必勝をとなえていたのである。ヨーロッパにいた外交官もまた、じつに、その誤信者の仲間であったというのが、当時の事実である。
軍人と外交官とは、もともと、外交の盲者であった。それらの盲者は、天皇を抱きこんで外交権と統帥権とをにぎり、人民をあざむき、「東洋の新秩序」などと大言壮語して、人類を敵視し、ついに「降伏日本」の大汚辱を日本民族に蒙らしめたのであった。その罪は大きい。その責任はまぬがるべからざるものである。日本の統治権者は、国際法上に、また国内法上に、重大な罪をおかしたのである。じつに重罪者であった。
日本海軍の真珠湾急襲は、天皇の宣戦に先んじておこなわれた。これがまず、大きな国際法違反の行動であった。国際法上「開戦に関する条約」の第一条には、つぎのように定めてある。
「締約国は理由を附したる開戦宣言の形式、又は条件づき開戦宣言を含む最後通牒の形式を有する明瞭、且つ事前の通告なくして、その相互間に、戦争を開始すべからざることを承認す。」
日本は、たとえ、それが戦略上の過失であったにせよ、この条約に違反して、真珠湾を急襲したのは、一大失策であった。