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てんのう

天皇

蜷川 新

誰が日本民族の主人であるか

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 136,036 字 · 269 页

青空文庫

五 天皇制の批判

1 昔の学者の自由な天皇論

林羅山の開化天皇論

それは必然に、アメリカから排斥せられた。そうして、今日の新憲法案が、連合国軍総司令官マックアーサーから提示され、それが議会において長いあいだ論議され、ついに今日の日本国憲法となったのである。

私の見るところでは、新憲法にもいくつかの欠点がある。しかしながら、新憲法には、「主権が国民に存することを宣言し」と、その「前文」に明らかに示してある。天皇権力主義は、ここにまったく終末したのである。よいことである。

このようにして、日本民族ば、その帰着すべきところに到着したのである。人間平等主義の存するところに、君権主義は、存在しえないのである。

五 天皇制の批判

1 昔の学者の自由な天皇論

林羅山の開化天皇論

明治から後の歴史家とちがつて、封建時代の学者は、天皇にかんして、自由な評論をくだしている。そのおもなものを、つぎにかかげて、今のひとの参考にしたい。

「開化天皇は、孝元天皇の子である。母は鬱色謎命といつた。ところが、孝元天皇は、その後伊香色謎命を後妻にめとつた。そうして、こんどは彦太忍信命を生んだ。それが武内宿禰の祖先である。孝元が亡くなると、開化が天皇の位についた。