轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
じろきちこうし
治郎吉格子 名作短編集(一)
吉川 英治
吉川英治『治郎吉格子 名作短編集(一)』。同一底本的分册已合并为一书。收入:治郎吉格子、増長天王、醤油仏、八寒道中、野槌の百、銀河まつり、無宿人国記、雲霧閻魔帳。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 178,609 字 · 362 页
五
男もやはり砂利場の仲間だった。
腰をさすって、ぼんやりしている左次郎の側へよって来て、
「おい前髪の兄ンちゃん。おれが介添えしてやるから、気をおとさずに稼ぎねえ。それにパイスケの縄をこう詰めてしまうから余計に足の調子が取れやしねえ、どれ、直してやるから持っておいで」
と、自分の天秤を肩から投げた。
五
男は親切に、それから絶えず左次郎のうしろに尾いた。
天秤を前寄りに肩へ当てて、後荷の縄の一端をうしろの男に持って貰ったから、左次郎は前よりも楽になり、足の調子もよくとれた。
「お蔭で、今度は楽になりました」
昼飯の時、そばへ寄って、改めて、礼をのべると、
「まだ、そんな肩をしていちゃ、砂利場の仕事は無理だからな」
と、男は三人前もある弁当箱を抱えて、うまそうに頬張っていた。
弁当箱も大きいが、男の恰幅もすばらしい筋肉で出来上っていた。硬緊りに肥えて、骨太で、上背丈がある。年頃は三十二、三という見当。
左次郎は、この男のザラザラした毛脛も、日に焦けた皮膚も光る目も、すべて親切気に富んだ特質のように見えて、一ぺんに頼もしくなった。
なお、話しているうちに、どこか因州訛のある男のことばも、一層、この境遇と他郷にあるかれの心に、ある慕わしさを起させた。