轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

じろきちこうし

治郎吉格子 名作短編集(一)

吉川 英治

吉川英治『治郎吉格子 名作短編集(一)』。同一底本的分册已合并为一书。收入:治郎吉格子、増長天王、醤油仏、八寒道中、野槌の百、銀河まつり、無宿人国記、雲霧閻魔帳。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 178,609 字 · 362 页

青空文庫

「いいとも、質草入れても、十両こしらえてやる」

「有難てえ、拝みます、親方」

「だが、今までのようなやり方じゃ駄目だ」

「へえ? ……やり方がありますか」

「実は今だから話すが、何でも五両貸してくれと言う様子が変だから今日てめえ達が仕事に出たあとで、おれもちょっと砂利場へ様子を見に出掛けたんだ」

「じゃ親方も、昼休みにやっていた醤油賭の様子を見ていたんで?」

「ウム、眺めていた、見事なもんだ、あれじゃ幾ら一升飲め、一升五合飲めとかかったところで、半白半分に巻き上げられてしまうだろう」

「そうかなア」

「だが、おれも少しゃ、博奕で懲りている人間だし、若い時の覚えもある。あれから伝公が、仕事を半人で切上げて、涼しい顔をして帰るのを見届けたから、奴のあとを尾けて、近所隣で少しばかり平素の行いを洗い上げて来た。それで今夜は遅く帰って来たが、その代りにゃ土産があるぜ……」

と言って、銅鑼屋の亀さんはさも得意気に、顔の菊花石が一粒一粒笑うようにニヤニヤとした。

それから三日ほど経つと、

「左次さん、今日は手不足だから、嫌でも仕事に出て貰いてえな」

と、亀親方も帳場支度で、朝早くから左次郎の枕元へ来ていた。