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げんだいゆいぶつろんこうわ

現代唯物論講話

戸坂 潤

「現代唯物論講話」白揚社、1936(昭和11)年12月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 251,295 字 · 490 页

青空文庫

之に対して進化学の問題は形態転換(Formwechsel)であると云うことが出来る。但し進化学が形態転換に関わるものである限り、それは形態の問題を離れることが出来ず、従ってそれだけ形態学と離れることが出来ない。蓋し進化学とは、形態学(生理学に対する)乃至生物学(同じく生理学に対する)の、最も高い形式であるように見える。

分類の原理はそれ故今や、単なる形態からでもなく又単なる形態形成からでもなくて、形態をば終いに形態転換にまで掘り下げて、そこから引き出されねばならぬ。正当に・根本的に・分類をなし得るためには人々は、形態――形態形成――形態転換という一連の系列を辿らねばならなくなるだろう。例えば分類という一見比較的偶然な課題が、偶々生物学プロパー(生理学をも二次的に付加してよい)の問題全体の解決を要求する、という点を見ねばならない。之はけれども少しも不思議なことではなかった。なぜなら、生物学の端初は――そして端初は原理(Anfangsgrund)とも訳される――形態の記述であったのだから。之が分類学の生物学に於ける意義である。生物学者が何故多く分類学者であるかは、それ故普通非難される程理由のないことではない。