轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

げんだいゆいぶつろんこうわ

現代唯物論講話

戸坂 潤

「現代唯物論講話」白揚社、1936(昭和11)年12月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 251,295 字 · 490 页

青空文庫

約五年程前まで文化を圧倒的に支配した原則は、マルクス主義思想としての唯物論であった。勿論之に消極的に対立したり之に積極的に反発したりしたブルジョア社会イデオロギーの様に、当時の所謂自由主義から始めて右翼国粋主義に至る一連の反動思想は、決して無力であったとは云えないが、処が元来こうした反動思想は進歩的な指導性を有たないが故にこそ反動思想だったのだから、仮にその支配力が一種物理的な強力さを持っていたにしても、決して文化そのものを圧倒的に支配したとは云うことが出来ない。一部分の文化は唯物論が支配し、他の部分の文化はこの種のブルジョア社会イデオロギーが支配した、というわけではなくて、本当に文化を支配したものは唯物論であって、ブルジョア社会イデオロギーの方はあまり文化的でないものを、或いは文化を非文化的なものとして、支配したに過ぎない、と云ってもいい位いだったのだ。尤も文化と云っても色々の理解の仕方もある筈だが、単なる文物の惰性としての文化は勿論十全な意味での文化の名には値いしない。教養とか文化的俗物とかいうものが往々文化というものと結びついているように云われる、その時の文化は、文化の名を有っているに拘らず単なる文化の惰性にしか過ぎない。