轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
せいねん
青年
「昴」1910(明治43)年3月~1911(明治44)年8月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 123,670 字 · 246 页
縦にペエジを二つに割って印刷して、挿画がしてある。これは L'Illustration Thtrale の来たのを、東京を立つ時、そのまま革包に入れて出たのである。
ゆうべ東京を立って、今箱根に着いた。その足で浴室に行って、綺麗な湯を快く浴びては来たが、この旅行を敢てした自分に対して、純一は頗る不満足な感じを懐いている。それが知らず識らず顔色にあらわれているのである。
* * *
大村は近県旅行に立ってしまう。外に友達は無い。大都会の年の暮に、純一が寂しさに襲われたのも、無理は無いと云えば、それまでの事である。しかし純一はこれまで二日や三日人に物を言わずにいたって、本さえ読んでいれば、寂しいなんと云うことを思ったことはなかったのである。
寂しさ。純一を駆って箱根に来させたのは、果して寂しさであろうか。Solitude であろうか。そうではない。気の毒ながらそうではない。ニイチェの詞遣で言えば、純一は einsam なることを恐れたのではなくて、zweisam ならんことを願ったのである。
それも恋愛ゆえだと云うことが出来るなら、弁護にもなるだろう。