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いやなかんじ
いやな感じ
高見 順
「文学界」1960(昭和35)年1月~1963(昭和38)年5月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 292,113 字 · 587 页
「あの刑事も探し出して、しばり首にしてやる」
「サツは、そのとき、どうなってんだ?」
「サツは蹶起軍の指揮下にはいる。文句は言わせねえ」
と俺は強く出て、
「ヤマアラシだけが俺たちの目的じゃない。街の暴動をおこすと同時に、工場を俺たちの手で奪取して、各工場ごとに革命委員会を作らなくちゃならない」
「そうなると、ボルが出てくるな」
「丸さんはどうしてそう弱気なんだ。ボルの奴らは、日ごろ、景気のいいお題目は唱えているが、それで暴動がおこせたかと言うんだ。人民の革命的エネルギーがどうのこうのとか、経済闘争を通して政治闘争へとか、うまいようなことを口では言ってるが、革命的エネルギーを実際に暴動へもって行けるのは誰だ。ボルの奴らじゃなくて、俺たちだ。それを見た労働者たちはみんな、実行力のある俺たちに、わーっとついてくる。第一、俺たちには武器がある。兵隊の中にも革命委員会ができて、それが工場の委員会へどしどし武器を供給する」
俺は俺の言葉に酔ってきた。
「軍はクーデターのあと、軍人の内閣を組織する。それに俺たちは労働者の要求を出すんだ。いよいよ錦旗革命と黒旗革命の対決だ。