轻松读懂日语经典作品
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いやなかんじ
いやな感じ
高見 順
「文学界」1960(昭和35)年1月~1963(昭和38)年5月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 292,113 字 · 587 页
ぜひお願いしたいと思ったの。金原さんも顔だけど、あの程度じゃ駄目なのよ」
「あなたがビリヤをやりたい……?」
「あたしもひと儲けしたいのよ」
軍にそんな顔のきく俺じゃない。だが、今そう言っては逃げ口上と取られる恐れがある。
「いつだったか、あなたは僕と一緒に上海に行きたいと言ってたが、あなたのほうが先だったな。あのとき、あなたは自分と一緒じゃないと、あとで後悔することがあると言ってたけど……」
「あら、よく覚えてらっしゃる」
それはことのほか綾子を喜ばせたらしく、ニロハク(ご満悦)の表情で、
「あたしだって忘れません」
浮きうきとそう言ったが、俺の言葉で思い出したようでもある。
「あれはどういう意味なんです」
「すぐ分るわ」
と綾子は言った。綾子もアビルふうになったなと俺は軽く聞き流したのだが……。
照子のカフェーへ行く前に、俺は丸万に会った。だが、いちいち順序を追って語っていたのでは、話が進まないから、丸万との会話は(重大な会話があったのだが)今は省く。ひとりで俺は照子がやっているというカフェーへ行った。カフェーとは砂馬が俺に言った言葉で、その時分はもうカフェーなんて言葉はすたっていて、バーが普通である。