轻松读懂日语经典作品
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いやなかんじ
いやな感じ
高見 順
「文学界」1960(昭和35)年1月~1963(昭和38)年5月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 292,113 字 · 587 页
そこへ、キザな色眼鏡をかけた中国人が、外から店へはいってきて、茶褐色の眼鏡越しに、じっと俺に眼をそそいだ。何者か分らぬが、
(そら、来た)
と俺が身構えたら、その中国人は百成なのだった。
中国服を着た百成は、つかつかと俺の傍に来て、
「話があるんだ」
言うなり、ほかのテーブルについた。彼の眼鏡は文字通りガンカクシなのだった。
「面白くなってきたぞ」
と俺は言って風巻に、もう一度今日会って貰えぬかと申し込んだ。
風巻は黙っていた。妙な東洋人(日本人)の出現が、俺を前線へ連れて行ってやろうという風巻の好意に動揺を与えたのか。風巻はしかし意を決したように、こう言った。
「ブロマンの前で今夜……八時」
ブロードウェイ・マンションのことである。
「頼む」
と言って俺は残りのコーヒーを飲んだ。風巻は椅子を立った。
「丸万を売ったのは、まさか、あんたじゃあるまいね」
百成のテーブルに行くと、俺はいきなりそう言った。
「売った? 変なこと言うのはよしてくれ」
金原から俺は、百成が情報を売って食っていると聞いた。どこへ売っているか、それは金原は言わなかった。
「重野がつかまったのも、あんたのせいじゃあるまいね」