轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

いやなかんじ

いやな感じ

高見 順

「文学界」1960(昭和35)年1月~1963(昭和38)年5月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 292,113 字 · 587 页

青空文庫

つきあってと言うと、俺が風巻を誘ったみたいだが、

「浩然の気を養おう」

ピー屋へ行こうと最初に言い出したのは、風巻のほうなのだ。ナオダレ(助平)の四郎さんが、とぼけちゃいけねえと笑われそうだが、これはうそじゃない。どういうもんか、俺はそんな気がまるでなくなっていたのだ。だが、軍隊専用のビリドヤを一度のぞいて見たいという気はあったので、風巻と一緒に出かけて行った。

行ってみたら、なんと、ピー屋の前には、兵隊がえんえんと列をなしている。戦場からこの町に交替で「休養」に来た兵隊が、それっと一斉に押しかけて来たのだろう。大変な繁昌ぶりだ。なるほど、これでは百成綾子もピー屋をやりたがるわけだし、若紫も(これはこのときの感想ではなく、後のそれだが)艱難辛苦、生命の危険をおかしても、こんな前線までやって来るわけだ。

順番を待っている兵隊は、恥も見栄もあったもんじゃない、白昼公然のビリツリに一列縦隊をなして、

「早くせんかいな。洩れちゃうがな」

と、どなっているのもある。便所の前の行列みたいだ。

「あ、たまんねえ。たまんねえよ」

頭に来ちまって、淫猥な言葉を、うわごとのように口走っている者、ただちに攻撃にかかれるようにと、官給のゴム製品をズボンの前でひらひらさせている者、いやもう、眼も当てられない。