轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
いやなかんじ
いやな感じ
高見 順
「文学界」1960(昭和35)年1月~1963(昭和38)年5月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 292,113 字 · 587 页
それには、ほかにも原因があったのだ。
実はこの丸万には、自分の恥をさらすようだから、まだ言ってなかったが、アナ系の組合に属していた工場の連中を、ごっそり引き抜かれた俺は、くやしくてくやしくて、ボル派の組合の江東支部へ、殴り込みをかけてやろうと思ったものだ。だが、俺ひとりでは、淫売窟で袋叩きに会ったあの二の舞いをやらかしそうで、そうなると、俺がひとりで袋叩きになるのはいいが、それではこの場合、アナーキスト全体の面汚しになる。だから、こっちが負けないように、「現実派」のアナーキストの同志の応援をもとめたいところだが、へたに言うと、これはみんな、ヤチモロの四郎さんよ、お前さんが、ガセビリにうつつを抜かしていたからだと、逆にやられかねない。そこで俺は――今度のことに直接、関係していると思われるボル派の組合のオルグを、道に待ち伏せしてデッチル(殴る)ことにしたのだ。俺はここで、はっきり言っておくけど、俺を実際に裏切ったのは、工場の連中なのだが、工場の労働者にだけは俺は手を出さなかった。俺に対する裏切りを彼らにさせた組合のオルグを俺は殴ったのである。
そいつのなかに若い大学生崩れがいた。