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イデオロギーがいろん
イデオロギー概論
戸坂 潤
第四章 文化社会学の批判「文化社会学」同文館、1932(昭和7)年4月5日<br>第五章 知識社会学の批判「思想 第101~103号」1930(昭和5)年7月28日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 162,000 字 · 316 页
H・トライチュケの著書 Die Gesellschaftswissenschaft はこの点に関する有名な資料である。
シュタインはヘーゲルと異って、国家と社会とを、互格な相互作用に於てあるものとして、両者を斉しく人間共同体の概念の内に吸収した。国家秩序と社会秩序との矛盾抗争こそこの共同体の生命だと云うのである。フランス社会主義乃至共産主義を最もよく学んだこのヘーゲル学徒は、併しまだヘーゲルの充分な批判者ではあり得ない。彼は必ずしも社会を国家の上に置こうとはしなかった、処がそうしない限り、実はヘーゲルのアンチテーゼにもジュンテーゼにも立つことが出来ない。――ヘーゲルに於ける国家と社会との地位を全く逆転したものこそ、同じくフランス社会主義及び共産主義の最も優れた理解者であったヘーゲル学徒マルクスである。今や社会は階級対立の社会として、そして国家は支配階級の機関として、全く両者の間の秩序を新しくする。社会――階級――は、国家(嘗て夫は民族であった)の上に位する。国家・民族の問題は、社会・階級の問題へ、展開することによって、初めて具体化され止揚される、即ち解決されるのである。