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イデオロギーがいろん

イデオロギー概論

戸坂 潤

第四章 文化社会学の批判「文化社会学」同文館、1932(昭和7)年4月5日<br>第五章 知識社会学の批判「思想 第101~103号」1930(昭和5)年7月28日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 162,000 字 · 316 页

青空文庫

両者の間には完全に現実的な、物的に捉え得るような、連絡が横たわっている。だから歴史学が歴史学であるためにも、夫はもはや単なる歴史学に止まることは出来ないだろう、歴史家は同時に「社会学者」でもあることを必要とする。歴史学は「歴史社会学」になるのでなければ、歴史理論となることが出来ない。そういう歴史社会学――歴史理論――が即ち文化社会学に外ならない、と彼は主張する*。

* Ideen, S. 4―8.

もしそうならば、文化社会学は要するに歴史哲学ではないか、と問われるだろう。実際それは歴史哲学から発生し、従って又歴史哲学を背景としている筈であった。それは歴史哲学の一つの新しい形態に外ならない。――だが歴史哲学が、何か先天的な歴史理論であったに反して、而も之と平行して、文化社会学の仕事は、ひたすら実証的・経験的・な研究に基かなくてはならない、夫は帰納的方法を用いなければならない、と考えられる。なる程――後に見るように――このことは別に、歴史を自然的な因果律を用いて説明しようと企てることではない。却って夫は分析的な従って又当然直観的な方法に従うことを意味するだろう。