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イデオロギーがいろん
イデオロギー概論
戸坂 潤
第四章 文化社会学の批判「文化社会学」同文館、1932(昭和7)年4月5日<br>第五章 知識社会学の批判「思想 第101~103号」1930(昭和5)年7月28日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 162,000 字 · 316 页
欧洲哲学的範疇は同時に現代に於ける東洋にも通用せねばならぬ処の範疇である。吾々はこの範疇体系を日常選択することによってのみ、電車を動かし、ラジオを聴き、経済生活をなし、政治生活をなす。なぜならこの範疇は科学的範疇に一続きなのがその特色だからである。処が人々は、或る階級イデオロギーを組織するために、是非とも、例えば国民道徳というような一定の領域に限って、特に東洋哲学的な――それは結局国粋的な――範疇体系を選ばねばならぬ。そうなると、今までは単に歴史的な反動でしかなかったこの範疇選択は、実は階級的反動――ファシズムが今日之を代表する――であったことが暴露されて来る。――だが反動理論は必ずしもこのような拙劣な形でばかり現われるのではない。同じく――一応進歩的な――欧洲哲学的範疇体系を採りながら、反動理論は形式論理的な範疇体系を選択することによって、弁証法的論理の範疇体系を拒否することが出来る。丁度社会ファシズムや社会民主主義の理論に於てのように。
かくてイデオロギーの論理学――夫はイデオロギーの心理学の到着点であった――は、イデオロギーの範疇論となって具体化される。