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ちょうさきかん
中井正一評論集
中井 正一
中井正一『中井正一評論集』。同一底本的分册已合并为一书。收入:調査機関、図書館に生きる道、図書館の未来像、二十世紀の頂における図書館の意味、脱出と回帰、探偵小説の芸術性、芸術の人間学的考察、美学入門、絵画の不安、スポーツの美的要素。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 129,229 字 · 256 页
しかし、金のかかる自然科学方面の研究は、ほとんど軍部の予算で推進されたといっても過言ではない。陸海軍の各種の研究所は、国力不相応にすばらしいものであった。民間にも理化学研究所のような大規模のものが出現した。社会科学方面では、まず満鉄調査部があげらるべきだろう。これは一時、出先の調査機関をふくめて二千人以上の職員を擁し、一千万円の巨額の予算が投ぜられたという。この東印度会社的な国策会社の調査機関の規模は、世界的なものであったといってよいだろう。その他、外務省、大蔵省、日本銀行などの調査部も長い歴史をもち、信頼すべき資料を作成発表していた。大正中葉から昭和にかけて社会問題、労働問題がやかましくなった時代に幾つかの研究調査機関が生まれた。「大原社会問題研究所」や「協調会調査部」などは特記せらるべきものだろう。「日本経済連盟」や「商工会議所」の調査部、「三菱経済研究所」なども逸することのできない存在であった。昭和時代になると、「何々調査会」「何々研究会」といった調査機関がたくさん生まれた。それらはすべて陽に陰に、軍と軍需産業と植民地利潤とによって支持されたものである。